盗まれるとは価値の証明
手作り市でシフォンケーキの販売をしていた方とお話をしたことがあります。
卵へのこだわりからメインのシフォンケーキだけでなく、さらにはプリンも手作りしていて卵の美味しさがよく出ていて試食ではなかなか好評のようでした。
このように卵をたくさんつかうので白身が余ってしまうことが多いので、メレンゲのお菓子も自分で工夫して作っておられました。
花のような形にして紅茶、シナモン、イチゴなどの味をつけて、本格的なメレンゲのお菓子として売ろうということで商品開発をされています。
できるだけ材料にムダがでないように工夫されているのです。
聞いているうちに、これまで助手で来てくれた人たちが独立して私のメニューを持って行ってしまうとグチのような内容になりました。
確かに断りもなくレシピを盗まれるのは気持ちの良いものではないでしょうが、それをどうこう行っても仕方ないことです。
それでアドバイスをしたのは、
「盗まれるというとは人気がある、価値があるということです。誰も魅力の無いものを盗んだりしませんから、あなたはレシピに自信を持つべきです。」
盗まれるのが嫌なら作らなければ良いのです、それでも作ることが好きなら逆に沢山の人に気持よく盗んでもらえるようしましょう。つまりお金をとって教えたら良い。
そうすると沢山のひとに盗まれたことが、逆により大きな価値になります。
作って売るという商売は、小さな規模でやるととてもコストがかかってしまいます。
それを教える商売に変化させた途端に、材料費は生徒が負担しますからリスクが大きく軽減できるのです。
さらに彼女にとって良いのは、新しいレシピに取り組める時間を作り出すことができるのです。
それは彼女がどうしてもやりたいと思っていることだから、レシピが盗まれて嫌な思いをしても止めようと思わなかった大きな理由です。
ならその気持ちに素直になるべきですね。